用語解説

入札方式の種類やプロポーザルとは?初心者にもわかりやすく解説します

用語解説

入札方式の種類

入札方式は大きく分けると「一般競争入札」「指名競争入札」「随意契約」の3つがあります。

一般競争入札

一般競争入札は、国や地方自治体が発注した案件への参加者を広く募集して、入札に参加した者の中から、最も有利な条件を提示した者と契約をする方式のことです。

有利な条件とは低価格であることを指すことが多いですが、価格ではない部分も評価対象になることがあります。

例えば、ボールペンを100本発注するといった場合には、単純に最も安い価格で100本納品をする者が選ばれたりしますが、観光用のPR動画を作成したいと考えた場合には、いくら価格が安くても内容が悪いと作成する意味がなくなってしまいます。そのような場合には、価格や内容など様々な要素で評価をします。

発注には税金が使われることから、その手段の入札は公平性を保たなければいけません。そのため、入札は一般競争入札で実施されることが望ましいとされています。

指名競争入札

指名競争入札は、発注機関が企業を指名して入札への参加を促します。指名される企業は、指名基準に則り選定されます。

基準はあるものの選定条件が曖昧になりがちで、公平性が担保されづらいことからその数は減りつつあります。地方自治体では、少額の物品が地元企業向けに指名競争入札で行われるケースがよく見受けられます。

指名してもらうためのコツとして、落札した実績を作り、その契約を正しく履行といったことが必要になってきます。最初から指名してもらうことは難しいので、入札での実績がない企業は一般競争に参加して実績を作っていきましょう。

指名してもらえるようになると、次年度以降も繰り返し発注されるような際に再度指名してもらえることもあります。最初は一般競争入札からのスタートになりますが、指名してもらえるように実績を重ねたいですね。

随意契約

発注機関が特定の企業を選定して契約をする方式です。この方式では入札による競争がありません。

随意契約になる例としては、特定の企業でなければ履行できないこと、予定価格が少額であること、急いで契約を締結して進めなければいけないとき等に行われます。

ただし、随意契約をする場合には、なるべく複数の者から見積書を提出してもらうこととされています。

みんなが参加できる入札方式

さて、入札方式を大きく分けると以上のように3つになりますが、細かく見ていくと更に3つの中で入札方式が細分化されています。

一般競争入札の説明のところで、安い価格を提示した企業が落札する例を出しましたが、これは「最低価格落札方式」と呼ばれ、価格以外も審査・評価される方式を「総合評価落札方式」と呼びます。

ここでは他にも良く使われるものをいくつか紹介したいと思います。

オープンカウンター

オープンカウンターは、見積りを提出してもらう企業を特定せずに、広く調達内容を公示して、参加を希望する者から見積書の提出を求める方式です。この方式では、予定価格の制限内で最低価格を提示した者と契約を結びます。

少額の物品等の発注に利用される方式で、公示から締切日まで短いケースが多いことも特徴です。随意契約の一種として説明されることがありますが、広く参加のチャンスがある性質から、一般競争入札の一種として捉えられることも多いです。

企画競争入札(プロポーザル方式)

価格よりも企画内容や技術提案で選定をする方式です。

例えば建築物の設計や、プロモーション委託などは価格が安ければ良いというものではなく、その出来栄えが重要なものになります。プロモーションを作成する際には、人々に興味を持ってもらえるものに仕上げなければいけません。

価格勝負ではないため、提案内容が優れていれば選定されますので、利益を出しやすい方式になっています。その反面、提案書を用意することに時間がかかり、魅力的な提案書を用意する力も求められますので、価格勝負の案件よりは参加のハードルが高いともいえます。

最後に

入札方式について、よく目にするものを説明しましたがいかがでしたでしょうか。

これから入札市場に参入するような企業であれば、一般競争入札で実績を積んでいき、指名をしてもらえるポジションを目指したいものです。

入札に参加して確実に落札をできるようなことはありませんので、入札に参加する機会を増やして、落札できる案件を増やしていくことがオススメです。オープンカウンターの案件は公示から締め切り日までが短く、参加の結果がすぐにわかるため数をこなしやすいです。

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